≪近代哲学(8)−社会契約説について−≫
2004年7月26日さてこのホッブズ・ルソー・ロックで扱うのは、近代の民主主義の
根幹を成す考え方(だと思う)である「社会契約説」の成り立ちに
ついてです。
これがけっこう、哲学による発展を背景にしているのですね。
このへんは割と退屈な話だなぁ。まぁでもそういう基準で哲学史を
やったらいかん…。
はじめに辞書を引いてみると。
しゃかい-けいやくせつ【社会契約説】
社会・国家形成の原理を自由で平等な個人間の契約、あるいは
人民と主権者の契約によるものとする学説。主な論者はホッブス・
ロック・ルソーら。契約説。民約論。国家契約説。
というような意味だそうです。今では当たり前すぎてピンとこない
言葉が多い。けど、今まで書いてきた内容にあるように、この頃は
そのような考え方というのは全然主流ではなかった。
世の中の決まりごとは、神によって権力を与えられた王と教会に
よって「与えられたもの」「決められたもの」でしかなかった。
これがどれほどの影響力を持っていたのか、今では肌で知ることは
むずかしい。体育会系の縦社会を想像するとほんの少しはわかる
だろうか。
そうではなくて、実は社会は「ルールの網の目」であって、
それはその社会を構成する自由な個々人が、間違っていると思えば
取り払っていいものなのである、と彼らは考えた。
ルソーはこう言っている。
「あらゆる社会のなかでもっとも古く、またただ1つ自然なものは
家族という社会である。…家族そのものも約束によってのみ
維持されている」
家族にかぎらず、社会も、実に多くの、不文律含めルール・約束の
網の目で成り立っているのである。
社会的な制約を乗り越えて、原理的な社会のかたちを「発見」した
ことは、まさに哲学的思考のたまものといっていいと思う。
社会契約説には、「はじめての哲学史」によれば次の3つの特徴が
ある。
1.自由な個人が契約の当事者である。
2.共に生きるために、個人同士の約束(合意、同意、契約、
信託)によって社会関係が結ばれる。
3.社会は人間がよりよく生きるためにつくったものだから、
都合が悪くなればつくり直すことができる。
この考え方を土台にして、人々は自分の意志で、自分が生きるために
社会をつくったり改変できるようになったのである。
18世紀も終わりがけのカントにいく前に、その少し前の時代に
哲学がどんな影響を社会におよぼしていたのかをみましょう。
根幹を成す考え方(だと思う)である「社会契約説」の成り立ちに
ついてです。
これがけっこう、哲学による発展を背景にしているのですね。
このへんは割と退屈な話だなぁ。まぁでもそういう基準で哲学史を
やったらいかん…。
はじめに辞書を引いてみると。
しゃかい-けいやくせつ【社会契約説】
社会・国家形成の原理を自由で平等な個人間の契約、あるいは
人民と主権者の契約によるものとする学説。主な論者はホッブス・
ロック・ルソーら。契約説。民約論。国家契約説。
というような意味だそうです。今では当たり前すぎてピンとこない
言葉が多い。けど、今まで書いてきた内容にあるように、この頃は
そのような考え方というのは全然主流ではなかった。
世の中の決まりごとは、神によって権力を与えられた王と教会に
よって「与えられたもの」「決められたもの」でしかなかった。
これがどれほどの影響力を持っていたのか、今では肌で知ることは
むずかしい。体育会系の縦社会を想像するとほんの少しはわかる
だろうか。
そうではなくて、実は社会は「ルールの網の目」であって、
それはその社会を構成する自由な個々人が、間違っていると思えば
取り払っていいものなのである、と彼らは考えた。
ルソーはこう言っている。
「あらゆる社会のなかでもっとも古く、またただ1つ自然なものは
家族という社会である。…家族そのものも約束によってのみ
維持されている」
家族にかぎらず、社会も、実に多くの、不文律含めルール・約束の
網の目で成り立っているのである。
社会的な制約を乗り越えて、原理的な社会のかたちを「発見」した
ことは、まさに哲学的思考のたまものといっていいと思う。
社会契約説には、「はじめての哲学史」によれば次の3つの特徴が
ある。
1.自由な個人が契約の当事者である。
2.共に生きるために、個人同士の約束(合意、同意、契約、
信託)によって社会関係が結ばれる。
3.社会は人間がよりよく生きるためにつくったものだから、
都合が悪くなればつくり直すことができる。
この考え方を土台にして、人々は自分の意志で、自分が生きるために
社会をつくったり改変できるようになったのである。
18世紀も終わりがけのカントにいく前に、その少し前の時代に
哲学がどんな影響を社会におよぼしていたのかをみましょう。
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